HEART は ドッグカフェの一角を借りて 譲渡会を兼ねたイベントを開きました。
夕方、イベントが終わって 事務所に戻ると一本の留守電が入っていたのです。 知り合いの おじいさんが亡くなったと最初に説明されていましたが たぶん、その おじいさんの お孫さん 本人からの電話だと思います。 話の内容は とても信じ難いショッキングなものでした。 71歳の 一人暮らしをされている おじいさんが亡くなったのですが 何と、おじいさんの死が分かったのは 亡くなってから 二週間も経った後の事だったのです。 いくら 一人暮らしでも 近所の人は気付かなかったのでしょうか・・ そして、その相談とは… おじいさんが飼っていた 10歳の犬をどうするかを 親戚の間で話し合った結果、 保健所に処分を依頼するのは可哀相だし ひとまず 憔悴しきった犬を病院に連れて行ってから、と言う事になったそうです。 そして、そこで… 病院に置いてある HEART のパンフレットを見付け、 保護して貰えるかどうかを電話して来られたのでした。 留守電を聞いたスタッフが 折り返し電話をすると・・・ 病院で診て貰った その犬は重症のバベシア症に罹っていたそうで 獣医の診断によれば… もって明日までの命だと。 ・・・10年間、生きた『 いのち 』は 病院で安楽死させられた後でした。 71歳のおじいさんが 10歳の犬を飼っている… 犬を飼い始めたのは 61歳の時。そして、その犬は重症のバベシア症。 一人暮らしの老人が 正しい飼い方も知らないまま、犬を飼い始め・・ 自分が老いた時、犬が老いた時の事など、何ひとつ考える事もなく。 犬も20年近く生きる今、犬だって老いると介護が必要になります。 その老いた犬( その他の生き物すべて )の世話に最後まで責任を持ち、 自分を長年、癒してくれた愛すべき存在の最期を看取ることの出来る人だけが、 その覚悟と 環境と 深い愛情と 飼い方の知識 のある人だけが この世に たったひとつの その子の『 いのち 』を預かる事が出来る、と言えるのではないでしょうか? たった、ひとりで誰に看取られる事もなく 亡くなった おじいさんも お気の毒だと思います。 でも、その犬は 他の人に飼われていれば もっと違う犬生があったのでは? ペットと呼ばれる動物の一生は みんな、飼い主次第 !!! この事を 常に心に思っていて下さい、 そして 生き物を飼う時には・・ 『 この子は、他の誰に飼われるより、自分に飼われるのが一番幸せなんだ 』 と 胸を張って 思える人が その子を飼ってあげてください。 先日、星になったばかりの ジャクソン がいます。 ジャクソンは 無責任な飼い主の手により 保健所に持ち込まれました。 保健所から引き出され、最期の何日かは 病院のスタッフによる散歩や、 食欲は無かったものの、食事も与えられていました。 そして、亡くなる日の朝まで元気にしていました。 今回の子は、最後まで飼い主と一緒に居ることは出来ましたが、 飼い主が亡くなってから 発見されるまでの 少なくとも2週間は 散歩どころか、食べ物も飲み水も無く・・( 恐らく鎖で繋がれたままで ) マダニによるバベシアの症状に苦しみながら、最期は病院で安楽死させられました。 どちらの子も それぞれ、飼い主が違っていれば 幸せに長生き出来た いのち、です。 代表は言いました、 「 もう、譲渡は50歳をリミットにする !! 」 と。 転勤族の私は、旦那の定年を待って… 今まで 飼えなかった犬を飼うことを楽しみにしているので、 その時がくれば、 彼らの寿命を逆算して、10歳前後の子の里親になろうと決めました。 立て続けに起こった、今回の2件の悲しい出来事は、私達に大切なことを改めて気付かせてくれました。 ジャクソンと、名前も知らない彼( 彼女? )と・・・ふたつの尊い『 いのち 』が 教えてくれた事を ひとりでも多くの人に伝えなければ、と強く思います。 生き物を飼うのが その子の為でなく、自分の為だけなら止めておきましょう。 この様な悲しい事が 二度と起こらない事を願うと同時に 星になった、ふたりの 冥福を祈ります。 |
CategoriesArchives
May 2024
|